2024年7月、SES企業による「経歴詐称」に関するニュースが話題になりました。

SES企業における経歴詐称指示が違法な業務命令にあたるとして損害賠償請求を認める勝訴判決を獲得しました! : 東京法律事務所blog

ニュースの概略は次の通りです。

原告たちは『未経験からSEになれる!』という求人広告を見て応募しました。採用面接では、プログラミングスクールの受講を勧められ、48万円~60万円の受講料を支払いました。しかし、実際のスクール内容はプログラミングスキルを教えるものではなく、経歴詐称や営業の電話をかけるといった内容でした。 原告たちはプログラミングスキルを身につけられないまま、偽装された経歴で現場に送り込まれました。現場で求められる知識や技術が不足していたため、他のスタッフから叱責され、精神的に大きな苦痛を感じました。 フォローもなく、短期間で退職に追い込まれました。退職後に、賃金から厚生年金や保険料が控除されていたにもかかわらず、これらの加入手続きがされていなかったことが判明しました。

というものです。

SES業界での「経歴詐称」の問題は耳にすることがありますが、大手SES企業や技術派遣会社では経歴詐称はまずありえません。クライアントに良い印象を与えるために、スキルシートを工夫することはあっても、詐称したり盛ったりすることはありえません。 経歴詐称のリスクが高いのは商流が深いSES企業です。エンド直、元請け案件で経歴詐称がバレたら一発で取引市場から締め出されます。経歴詐称を強要されるリスクを回避するためには、商流が浅いSES企業を選ぶことが賢明です。

追記:原告の方々の今後のエンジニア人生が良い方向に向かうことを願います。