企業の口コミをチェックすることは転職時に重要ですが、それが「書かされた」ものであれば、口コミ本来の目的である「実体験に基づいた評価」が歪められてしまいます。
高還元SESに勤めていたハトさんのブログによると、ある高還元SESでは、社員が帰社日に紙を渡され、良い口コミを書くよう指示されました。
目的は、良い口コミを増やすことで会社の印象を良くし、応募者を増やすためです。会社が自演しているように見せないために、エンジニア社員に書かせ、その後、内勤社員がその内容を口コミサイトに登録しました。
口コミを書く間も、内勤社員が会場を回りチェックしていたため、自由な意見を書くことは難しかったといいます。このように、エンジニア社員に口コミを書かせておきながら、実際は会社がその内容をコントロールしているため、信頼性が疑わしいということがハトさんのブログで指摘されています。
社員に口コミを強要しているかどうかを見極める際に、「なるほど」と感じたポイントが以下です。ハトさんのブログを要約すると、次のようになります:
<aside> <img src="/icons/checkmark-square_lightgray.svg" alt="/icons/checkmark-square_lightgray.svg" width="40px" /> **大量の口コミがある会社には注意が必要 ライトハウス**で企業の評判を調べると、多くの会社では、口コミの数は社員数の1~3割程度に収まっています。しかし、高還元SESでは、社員数より口コミ数が多いケースがあります。これは、会社が自作自演をしている可能性が高いことを示しており、注意が必要です。
一般的に、口コミを書くのは不満がある人や退職者が多く、IT系の退職率が10%程度であることから、口コミ数はこの割合に収束する傾向があります。高還元SESの多くは、設立から10年以内で、通常は口コミが少ないものの、特定の会社では異常に多い口コミが見られます。
以前はライトハウスで無料で口コミを閲覧できましたが、現在は登録が必要で、その影響で投稿数は減少しているものの、依然として口コミ数の多さが目立ちます。社員数や設立年数に比べて口コミ件数が多い企業については、慎重に情報を受け取るべきです。
</aside>
<aside> <img src="/icons/checkmark-square_lightgray.svg" alt="/icons/checkmark-square_lightgray.svg" width="40px" /> 口コミの登録日にも注目 口コミが特定の日や連続した日に集中している場合、特に社員数が少ない会社では注意が必要です。社員に口コミを強要し、その後、会社が投稿するため、投稿日が偏ることがあるからです。社員数が多い企業であれば投稿日が重なることもありますが、数百人規模の会社ではこれは稀であり、こうした状況は不自然です。
</aside>
高還元SESで社員に口コミを書かせているケースは多く、私が以前X(旧:Twitter)でこの件を投稿した際、同じ体験をした方々から多くの反響がありました。
ですから、口コミに書かれていることを鵜吞みにするのではなく、一歩引いて俯瞰的に企業評価することが大切です。